浮遊

海に浮かび雪に遊び岩にはりつく、ものづくり人間のまいにち

3/12 浮山橋  


日曜日。
雪山はかなりコンディションが良さそうだったけれど、この日はクライミング。

ゲルニカを触っている間も気になっていた隣のルート「ストップ・ザ・トマホーク」。
クリフのページの、杉野さんグレードだと5.10bになっている。
百岩だと5.10d。
5.10bは間違いだよーって言う人がほとんどで、ゲルニカより難しいって人もいるみたい。

自分が見た感じでは、肩幅と大胸筋があって体の大きい男性には狭くて辛そう。
逆に小柄な女性のほうが登りやすそうな。

なんとなくだけど、自分にはもしかしたらゲルニカよりこっちのほうが得意かもしれない、という予感があった。
でもゲルニカをきちんと登るまでは手を付けたくなかったので、この日にトライを開始することにしたのだった。

のんびり目に岩場に到着。
今シーズンのここの岩場はいつも大混雑のイメージがあるので、
この日もとても混雑していたけれど想定内だった。
アプローチが近くて楽な上に充実のルートがたくさんあるのだから、仕方ないのかもしれない。

週末から遠征に行くので、あんまり疲れを残さないように登らないとね。
なのでアップと目的のルートがちょっとできれば、と思っていた。

この日もツワモノクライマーはスコーピオンとタランピオンに取り付いていて、
そのムーブの激しさにいつものように見入ってしまう。

CIMG0494.jpg

アップに「トラベルチャンス」を再登し、のりさんはゲルニカ。
順番をのんびり待つ。
気候はこないだより少し肌寒く、太陽が隠れるとダウンを着る感じ。
岩があったまってヌメるまではいかないので、ちょうど良かったのかも?

ゲルニカはいいルートなので、やりたいクライマーは途切れることがない。
そして隣の「ストップ・ザ・トマホーク」も希望者たくさん。
この二つのルートは出だしの干渉と上部崩壊の関係で上も同じラインになるので同時には出来ない。
自分は取り付くのに気持ちを持っていくための時間がかかるのでこのくらいでちょうど良かった。
初めて触るからにはそれなりに覚悟を持って臨みたかったというのもあったし。

何よりのりさんのトライが回数を追うごとに高度があがるので、優先してぜひとも頑張ってもらいたかった。

午後遅めの時間に自分の番。クラックを観察。なぜかいいイメージしかない。
これは失敗して悪い印象がつくまえに登ってしまうべきかも、と思った。
核心は出だしすぐ。肩がぎゅっと縮こまって苦しい。奥に手が入りにくい。
左のカチホールドが使えそう。でも息が止まりそうなムーブが続く。
のりさんが「ガンバ。ボルダー!ボルダーのつもりで!」って声をかけてくれた。
そうだ、限界グレードのボルダーはこれよりもっときつい。
過去登った難しいボルダーのことを思い出して振り絞った。そしたら突破できた!
良いホールドを掴みながらふと冷静になり、ボルダラーからクラッカーに戻りカムセット。

あとはゲルニカと同じラインなので、レストをはさみつつ確実に行く。
OSとはいえないかな。ゲルニカやる中でいろんな人が登っているのが目に入っているので。
でも1回で登れて、よかった。

そのあと、夕刻のラストトライでのりさんもゲルニカをRP。
上部は初見だというのに、カムセットしに戻ったりできる冷静さもある。
私が初見で行った時はかなりギリギリ。あんなに落ち着いていなかったよ。
それはやはりこれまでの難しいフェイスルートの経験からくるものなんだろうと思った。

下りてきて、見守ってくださった先輩方の祝福を受け、嬉しそうなのりさん。
二人して成果があって、来てよかった!

皆が先に帰っていき、自分たちは最後に岩場をあとにする。
月が赤く昇ってきていましたよ。

CIMG0496.jpg

こんな風に自分のペースで少しづつ、登れるようになっていければと思う。

気持ちが弱かったりする欠点はあるけれど、そんな自分と上手く向き合い、
自己否定するのではなく前向きに長くクライミングし続けたい。

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