浮遊

海に浮かび雪に遊び岩にはりつく、ものづくり人間のまいにち

6/3 瑞牆・ハットエリア  


六月。梅の収穫が始まり、この週は日帰り。
NMさん風邪のためイムジンは延期に。

当初はソロでふらふらボルダーめぐりしようと思っていたけど、
しばらくご一緒していないロジャーさんに声をかけて、二人してリラックスした状態で楽しんできた。

*******************

この時期は梅雨入り直前でコンディションはほとんど望めないはずなのに、
この日は晴れてとても乾燥していた。当然岩はパリパリ。
難しめのボルダーやるにはかなりいい日だったかもしれない。

昨年、このハットエリアへひとりで来て、「そんごくう」をやりかけていたのでそれがまず目標。
そのほか、まだ見たことない課題もたくさんあったし色々見ながら登りながら、
上のエリアへ進んでいった。

アップに選んだのは「ハイボー」の岩。「ミズガキハイ」V2で。
左カンテのV2のラインはスタートがリーチーで上部も悪く、ラインを変えて登る。

さて、移動、と荷物をまとめ、先ほど見ただけだった「オロチ」V5を
次はやりたいなぁ、とぼそっとつぶやいたらロジャーさんに「今やろうよ。できるよ!」

写真は撮らなかったけど、「オロチ」はなかなかのハイボール。
下地は悪くない。でもマントル返す時に落ちたら結構なものだ。

緊張してトイレに行った。

結果を言うと、登れた。
怖かったけれど、上部は易しかったのでマントルさえ返すことが出来れば大丈夫だった。

でも、自分の中ではけして喜ばしい完登とは言えない。
ヒールをかけてマントル返している時に、なんとカカトが外れて変な落ち方を数回、している。
ソロで来ていたら絶対にここまで突っ込めないし、なんとか少しでも安全に落ちようとしただろう。

スポットをしてくれる存在があったから、甘えてしまったのだ。
これでは自分が目指す自立したクライマーとは言えない。
背中から落ちたときの胸の痛みが、チクチクした。


移動して、「スティープファンタジー」V4の岩へ。
前回来た時、何にも出来なかった。離陸すら。

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ちょうど日が当たっている三角のカチにデッドするのが出来ないのだ。

この岩、スタートに立ってみるとかぶりを受けて見た目より辛い。
ロジャーさんにすすめると、あっという間にすぐ登ってしまった。

届かないから諦めそうになったけど、コツを教えていただいた。
・スタートの足の位置がとても重要(前後左右)
・右足の位置、三角カチの真下くらいに置く
・壁に張り付きすぎない
・右手はホールドを持たずに跳ぶ
・最初から持ちに行かず、まずはカチの近くにタッチする
・触れたら徐々にホールディングを決めていく

これらを実践したら、なんと届いたし止まったのだ!
自分で感動した。私でもできるんだ。

この感覚は今まで持っていなかったものだった、
出来ないから無理と決め付けたらダメだ。
これはしっかりと神経をつなげておきたくなった。

この一連の動きを段階を踏んで練習している時、
ロジャーさんのジムと外の違いについての表現がとても自分には目からうろこだった。
「いきなりジムのようにムーブ100%で動かないで、例えばまずはムーブ20%・後方を注意する意識80%」
「下地が悪かったらマットの位置を意識するのが入ることもあるし」
「それが平気になってきたらムーブの比率を上げていく」

最初からムーブ100%で動くと危ないし、それはジムで練習することであって、
外では外の進め方があるのだ、と。

私にもそういった意識はあったけれど、こうして理論立てて言葉にすることがなかった。
こういった取り組み方をしていれば、マットがなかろうが怪我をすることは少ないはずだ。
このことはボルダーをやるたびに思い出したい。


さらに移動して本題の「そんごくう」へ。

岩の前でマットを広げ、すぐには登らずにロジャーさんと先日のクライムオンのイベントの話をした。
なんと言っても、池田功さんとの再会があって、謝る事が出来たというので
本当によかったなぁと思った。

説明すると、ロジャーさんは池田さんが率いる「クオーク」に14歳で入門、
当時御岳にはクライマーなんて見かけなかった時代、
ひとりでチョークと靴だけ持って、岩にしがみついていた少年。
やがて周囲の勢いに押され手首の故障もあって足が遠のいてしまってそのまま…ということで、
そのことをいつか池田さんに会って謝りたかったんだ、と。

私は行けなかったので見ていないんですが、スライドショーの時池田さんに呼ばれ壇上に上がったんだそうな。

「人生はクライミング」
仕事もクライミングも死ぬ気でやれ。
人生はムーブに迷い、トライ&エラーを重ね、苦しい思いをして困難を乗り越える。

造園の仕事でも超一流の池田さんの口から発する言葉はずしんと来る。

そんな話を、しばらく岩の前で聞いていた。
乾いた風が吹き緑が美しい森の中で、
これが聞けただけでもこの日はここに来た価値があったと思った。

ロジャーさんありがとうございました。

**************

さて、「そんごくう」。
最初の穴を取るところが遠くてちょっと苦労したけど、
取ってしまったらすぐに登ることができた。

そして近くのダイヤモンドの岩の「やっこダコ」V5。
これはロジャーさんの宿題。
デッドで登っていらして、これがまたボルダーらしい大胆な動きですごくよかった。

自分には違うムーブが必要みたい。時間がかかりそう。

「ダイヤモンドゆかい」にも着手するも、こちらは一筋縄ではいかなそう。
いい時間なので下山を始めた。

途中、「エンジェルマントル」V6の前でストップ。
目がキラーンとなるロジャーさん。
これは得意分野でしょう、時間を気にせずやってくださいと言った。

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当然、登ってしまいましたよ。さすがとしか。

帰りに穴課長の岩を見て、下山。
終始楽しく登れたし、のんびりでも成果は二人ともあったのでとても充実した。

やはりボルダーは原点に立ち戻れる感じがする。


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コメント

イムジンのドタキャン、申し訳なく思っていましたが、じゅんさんに成果や得るものがあって良かったです(^_^)。
あとはお天道様がもう1週間、我慢してくれれば…。

完登できても反省点があるのは、私もそんなんばっかりです。
なかなか会心の登りっていうのはできないもんですな~。

あ、あと関係ないですが、Twitterで見た水平クラックは「ワイドクライマー返し」ですね!

URL | NM #I/DgFFvE
2017/06/06 10:12 | edit

Re:

NMさん
いえいえ、お気になさらず!ご存知の通りやれることはたくさんあるので困ることはないのです(笑)ボルダーじゃなかったら海へ行ってましたよ。
ちょうどいいアクセントになりました。ボルダーを時々はさむことが私にはいいみたいです。
反省点はボルダーに限らず毎回何かしらありますね。私も納得のいく完登は確かに滅多にありません^^;

URL | じゅん #ZTGLyrdM
2017/06/06 18:59 | edit

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