浮遊

海に浮かび雪に遊び岩にはりつく、ものづくり人間のまいにち

8/26 小川山・烏帽子岩左岩壁「田の字クラック」へ  


NMさんと「ラストリゾート」2Pを登り、
さらにその上のピークに立ってみようとしたことからそれは始まった。

頂上と思われる岩の上に立って周りの岩を眺めた。
と、向こうに顕著な美しいワイドがある壁が目に飛び込んできた。

終了点からは見えなかったその壁はどうやら「左岩壁」といわれる岩らしい、
ということがわかったのは帰ってから。

さらにすでに登られているということを、NMさんが過去の資料から見つけ出してくださった。
1984年、JECCのメンバー3名での初登。
名称は「田の字クラック」。

美しいOWを2P目として、そこでテンションがかかった、とある。
1P目は5.7で10m、2P目は5.10aで15m。
長さスケールはあまり当てにならなそうだった。

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NMさんは以前烏帽子岩左稜線のマルチへ行ったときに撮った写真や
この日までに2回、単独で取り付きまで行って確認できたことなどを報告してくださって、
「田の字クラック」への期待と熱意に私もつき動かされ、この日ついに実行したのだった。

****************

冒険にあたり、二人で危険度の許容範囲を確認した。
「あくまで趣味であるので命をかける必要はない。少しでも危ないと思ったら敗退する。
前もって脆い箇所やピッチを切れる場所を見ておくことに賛成。でも残置はせずに登りきる。」

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お盆休みはお天気が悪かったからか、晴れ予報のこの週末は車が多く、
朝の渋滞でいつもより少し時間がかかった。

廻り目平に到着後、良い場所にテント設営。準備して10時過ぎに出発。

アプローチは渡渉後、遠くからでも茶色くガレているのがわかる烏帽子沢を詰めて行く。
途中までは左稜線のマルチのそれと一緒なので踏み後はわりと明瞭で比較的足場もしっかりしている。
問題はその後。左岩壁はガレ沢の右股を行くのだが、何しろ浮石がすごくてルーファイがとても重要。

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砂地の斜面に突入してしまった時には、恐ろしすぎて足が震えた。
まるでグズグズの雪の急斜面のトラバースでエッヂもシールも効かず滑落しそうな感じだ。

ほんのわずかなトラバースだったのに、時間がかかってしまった。戻ることも出来なかった。
砂地の斜面には入ってはいけないということを学習した。

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無事に取り付きに到着、かかった時間は1時間10分ほどか。
初めて見る左岩壁はとても立派で変化に富んでいて、ワクワクした。
と同時に脆さはないか、果たしてラインがつながるのか、不安もいっぱいだった。

この日はルート上に危険がないか、支点となるものがあるかなどをチェックすることと、掃除が目的。
岩の右側の斜面を気をつけて登っていけばピークにいけることはNMさんが調査済み。

持って行ったものは50mダブルロープ、#5#6含めカム1セット、スリング、掃除道具。
靴はアプローチシューズで。
まず頂上のピナクルにロープを2本巻き、バックアップをしっかりとって懸垂準備。

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先行はNMさん。ここが最終ピッチになる。発表された記事にはないのでグレードは不明。

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NMさんのいるところがちょうど田の字クラックの核心のワイドの出口あたり。
最終ピッチとの間はルンゼ状のちょっとした藪漕ぎというか歩きが入る。

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次に自分が懸垂。壁をざっと見ていく。掃除は必要なさそうだ。

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ここがOWの出口。上から。
支点はクラックで取れそうだが今はカム残置になってしまうので、
50mロープを連結していっぱいまで垂らして何とか下に見える木まで行けるよう試行錯誤。

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OWを目の前にして、驚いた。掃除は全くしなくて良い状態。とてもきれいだった。
短いけれどその形状が美しい。これは素晴らしい。
これを登るためにここまで来たんだもの。


核心からさらに下へ。段々と脆い箇所が出てくる。
このフレーク、わかりますかね?めちゃくちゃうっすーいんです。。触ったら確実に崩壊する。

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この下のチムニーもざっと見て、さらに取り付きからすぐ上の木に向かっていくライン上にあるホールドを掃除。
初登はもっと左からクラックを伝って登ったようだが、泥が詰まっていてきれいにしきれないと判断して
チムニーの真下あたりから直上することとしたのだ。

ガレ沢を暗くなってヘッデン下山するのは絶対に避けたいので、
下りてくる時間とここを出発する時間を決めていた。

ピークに設置したロープをNMさんが最後に回収に行ってくださったのですこし押したけれど、
なんとか明るいうちにガレ沢を通過し18時半に車の場所まで帰る事が出来た。


空がきれいに染まっていた。明日、冒険当日は晴れる。
この夕焼けにクライミングの成功への期待を投影した。

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