浮遊

海に浮かび雪に遊び岩にはりつく、ものづくり人間のまいにち

10/12 瑞牆・十一面末端壁  


NMさんと秋には一回は触るという目標を立てていた、「春うらら」2P目(5.12a)。

秋になり末端壁のシーズンが到来、週末はかなりの混雑ということを聞いた。

2P目に行くには春うらら1P目かトワイライト、またはペガサスを登らなくてはならない。
リード&フォローで時間がかかるし、
1回下りたとしてまた登り返すのにいずれかを登りたい人の間に入れてもらわなければならない。
ただでさえ初めてで勝手がわからないのに、たくさんのクライマーが居る中で迷惑をかけてしまうかもしれない。
色々考えて、平日カードを切ってこの日に行くことにしたのだ。

加えて天気。この週は土日の予報が悪くしばらくは秋雨前線の影響で雨マークが続いていた。
チャンスはその前しかない!ということもあって。

久しぶりの末端壁。ここはやはりスケールもあるし展望もよくて気持ちがいい。
平日だしそれほど人が居ないかと思っていたら、次々といらして最終的に11人。

調和でアップをする時間もないので、いきなり春うらら1P目から行くことに。
NMさんがカム2セットと自分の荷物を背負ってリードを引き受けてくださった。
朝イチから11bはきつい。。
自分もカム2セットと荷物を背負って登り始めた、が、出だしのボルダームーブで荷物重くて体が上がらない。
何度かやってみたけど、厳しくてテンション。

それを見ていたソロでいらしていたベテランクライマーのかたが、
「荷物持ちすぎだよ。必要最低限じゃないと。2P目初めてなの?」
「上からロープ下ろしてもらって荷揚げしてもらいな。そうじゃないときついよ」
と色々アドバイスをしていただいた。

たしかに、とNMさんにロープで重い荷物を引き上げていただいて、身軽な状態で登り始めた。
すると全然上がらなかった体が軽く引きあがりボルダームーブが問題なくすんなり起こせた。
こんなにも違うのか。

しかしNMさんは全部自分で持って休み休みだけどリードだったし、
自分は1P目でこんな力不足で、2P目を登るなんて分不相応なんじゃないのか。
あのテラスに立つのはおこがましいと思ったし、そもそも抜けられるなんて考えられなかった。
上に着いて、少し考えよう。ビレイだけにするのもひとつの選択だ。

自分の不甲斐なさを感じながらやっと1P目を登り、テラスに到着。
そこから右にある2P目を見上げる。

長い。
出だしは一枚のきれいな壁。足も乏しくクラックは細くガタガタしている。

先にNMさんが登るのに自分が弱音を吐くわけにはいかないのでビレイはしっかりやろう、と思った。

テラスは太陽が降り注ぎ暖かい。というか暑かった。
首に日焼け止めを塗るのを忘れて、お風呂で確認したら真っ黒だった(笑)
この日がこの時期にしてはとても暖かい日だったというのもあるけど、とても助かった。
寒いと動けないし防寒具だって色々必要になるからだ。

NMさんがまずはファーストトライ。
念のためビレイ点にゼロピンとってクラックの前に移動。怖そうだ。。。
カムは小さいものばかり、クラックはがたついているとのことで、思い切り進めないという。
それを聞いて自分も不安でいっぱい。
ムーブをすこしづつ探っていきながら高度を上げるNMさん。時間がいつのまにか経っていた。
疲れもあって途中のしっかりしたクラックにプロテクションを3つとってロワーダウン。

その時点ですでに13時。
なんて大変なんだ。

しばし休憩し、行動食を口にする。緊張のせいかお腹はあまり空いていなかった。
トイレに行きたくなり、持参した携帯トイレに立ちション道具を使ってハーネスを脱がずに処理。
自分は頻繁に行きたくなるので、「レディガード」という尿意を抑える市販薬を飲んでいた。
そのおかげでいつもよりはマシだったのはよかった。

さて、、、自分はどうするか。幸い暖かい日ざしもあって体は動きそうだった。
このまま1回下へ下りずにトライすれば時間は無駄にしなくて済む。
やるだけやってみよう、触ることに意義があるのだ。ここまで来たからには頑張ろう。

準備をして、ドキドキしつつ登り始めた。

oYKJe03E.jpg

出だしはやはり怖い!怖すぎる。
すぐさま目の前に小さなカムをきめる。
右足が乏しい。そしてめぼしいスタンスはつるつるして滑りそう。
フットジャムをするとバランスを崩され、不自然なかたちで一瞬耐えなくてはならなかった。
そんなムーブが何回か続く。
各駅停車で少しづつ進んでいくと、やがてハンドがきまるセクションに辿り着いた。
NMさんがロワーダウンに使ったカムのところまで到着し、そこから先も頑張ればなんとかなりそう。
エイドダウンよりは終了点からロワーしたいし、
抜けれないだろうと思って置いてきた大きめカムをNMさんにロープを垂らして上げてもらった。

そこからは比較的ハンドがきまり、クラックは脆いところがあって泥がつまり湿ってはいたけれど
下部よりはずっと登りやすかったのでなんとか終了点までいくことが出来た。

よかった、これでロワーダウンできる。とてもホッとした。

NMさんは腕がもう上がらない、とおっしゃって早めだけれど下山を決めた。
空には予報どおりガスがすこしづつ下りてきていた。

空中懸垂でちょうどアストロの前に置いた自分たちの荷物のところに到着。
ロープは60mでぴったりだった。

とりあえず、なんとか初めての春うらら2P目は無事終えることができた。
登るというより触ってみた、という感じだったけれど。

何より触ってみることで何が自分に足りていないか感じることができたし、
あそこに上がるための効率のよいノウハウを積み上げるためにはよい経験だった。

平日は高速代がかかるけれど、渋滞は全くないので帰宅が早かった。
NMさんお疲れ様でした、色々ありがとうございました!

寒くなるまでにもう一回、あのテラスへ上がることができたら。



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